アスリートにとってナプキンと吸水ショーツの違いはどれくらいあるのか?
トップアスリートのおよそ9割が「大きな試合と生理が重なった」「競技中に生理用品で困った・不快・大変」を経験
アスリートは生理用品にどんな不満を抱えている?
アスリートは慢性的に「ナプキンが自身のパフォーマンスに与える影響」について悩まされています。
今までそういった声を聞くことは多かったのですが、改めてアンケートを取ってみることにしました。
結果浮かび上がってきたのは
「選択肢のなさ」
練習はもちろん、使う道具1つ1つにこだわるアスリート。しかし生理用品の選択に関しては「仕方ない」とあきらめています。「この中から選ぶしかない」「それが当たり前」と。
アンケートからは「不快」に思いながらも決定的な解決策が見つからないアスリートたちの苦悩がうかがえました。
- 調査概要:「アスリートと生理」に関する調査
- 調査方法:インターネット調査 Googleフォーム
- 調査期間:2021年8月27日〜同年9月1日
- 有効回答:吸水ショーツPlaySの提供を受けているトップアスリート(東京五輪、日本選手権、国内最高峰リーグなどの出場者)27人(平均年齢27.7歳)
Q.生理用品で困ったこと、不快だったこと、大変だったことがある
アンケートの結果は
- よくある 44.4%
- たまにある 40.7%
- ほとんどない 14.8%
実に85.1%の選手が競技中に生理用品が原因となる不快さや大変さを経験していました。
ちなみに回答者が使用している生理用品は
- ナプキンのみ…11人(40.7%)
- ナプキン、タンポン併用…11人(40.7%)
- ナプキン、ピル併用…2人(7.4%)
- ナプキン、タンポン、ピル…2人(7.4%)
- タンポンのみ…1人(3.7%)
いったいどんなトラブルが?
- 1位 蒸れ(25.9%)
- 1位 ズレ(25.9%)
- 3位 かぶれ(22.2%)
「蒸れ」も「ズレ」も「かぶれ」も集中力の低下につながるという声が多かった※特に夏場
実際のアスリートの声
■(陸上)夏だとナプキンが汗でズレてしまったり、蒸れて不快だったり、アップでいろいろな動きをするのに少し気になって可動域が狭まったりしていました。雨の日のナプキンは滲んでしみることもありました。私はタンポンが合っていてよく使うのですが、それでもたまに正しく挿入できないときは違和感があったりしています。
■(陸上)練習中に着用すると走りの感覚が変わるので、なるべく小さいものを着用して頻繁に交換していました。また指導者が男性だと、そういったことを相談しにくいです。
■(女子ラグビー)ナプキンがずれたり、蒸れる。接触プレーの時にナプキンがずれ、ユニホームに血がついてしまった。密着度の高いスパッツを履くなどしてズレないようにしていた。
■(フットサル)量が多い時はトレーニング中、試合中に必ずトイレを使用しなくてはならない。白のユニホームの時は心配で仕方ないです。
■(フットサル)ナプキンをつけた状態で激しい運動をすることでたくさん汗をいて蒸れてしまい皮膚がただれる。市販の軟膏を塗って対処していた。
■(フットサル)漏れがないか心配になること。羽の部分が丸まってしまい、肌に擦れてしまう事。
競技によって違う「困ること」
- 陸上選手では「ナプキン自体の違和感」が繊細な動きの邪魔になることも。
- 接触を含む激しい動きをするラグビーやフットサルでは「ズレ」が「漏れ」の心配や「かぶれ」につながっていた。
- またナプキンを交換するため、試合中のハーフタイムでもトイレに行かなくてはいけない時間的なデメリットもあった。
- そして生理用品ではないが「ユニフォーム」が「白色」の場合、「漏れが気になる」ことで試合に集中できなかったという声も複数人からあった
Q.大きな試合や肝心な試合が生理と重なったことがある
アンケートの結果は
- ある 88.9%
- ない 11.1%
およそ9割の選手が大きな試合と生理が重なった経験をしていました。
さらに「ある」と答えた24人のうち16人(66.6%)が
「パフォーマンスが落ちた」と回答
パフォーマンスが落ちた理由は前述の「蒸れ」「ズレ」「かぶれ」などナプキンによる不快感、またナプキンをつけていることの物理的な違和感が原因で、精神的な要素も含まれていました。
トップアスリートだけの問題ではない
これはトップアスリートだけではなく、部活生なども同じです。
顧問や周りに相談できない、他の選択肢がないなど、「解決策がわからない」ことで恒常的に「仕方ない」とガマンが続いていると考えられます。
アスリートのナプキンに対する不快感。問題は何か?
ナプキンが問題ではない
ナプキンに関しては最近はスポーツ用も販売されるなど日々進化をしています。
ただ、形状が大きく変わることのない以上、アスリートが感じる不快感の軽減は誤差のようです。
問題は「選択肢のなさ」
生理時の使用アイテムとして、一般的に最も多いのがナプキンで、だいたいどの調査でも8~9割が「ナプキン派」。残り1割が「タンポン派」で、少数として「ピル」「月経カップ」などがあげられています。
今回の調査でもわかるようにアスリートはユニフォームの形状などから一般女性より「タンポン」が多く、「ピル」の使用も多いと考えられます。
ナプキンに関しては近年不織布ではなく「布ナプキン」も発売されているが、競技で使えるものではありません。
吸水ショーツは新たな選択肢となるか
手前味噌な結果で申し訳ないのですが、実際吸水ショーツを使ったアスリートに対し
「吸水ショーツはアスリートのパフォーマンス向上の助けになるか?」と聞くと
100%が「なる」と答えた
その理由は…
-
1位 ストレスの軽減
8人(29.6%)
※ストレスとは「ナプキンによる蒸れやかぶれ、違和感など」のこと -
1位 漏れない
8人(29.6%) -
3位 集中力の向上
6人(22.2%) -
4位 ズレない
5人(18.5%) -
5位 生理用品交換の手間が省ける
3人(11.1%)
また「2024年パリ五輪のころ、トップアスリートの吸水使用率は何%だと思いますか?」の質問に関しては
平均59.8%
今後広がっていくだろうという見解が多くありました。
今まで厳しい練習で積み上げてきたことを、「ナプキンのストレス」で無駄にしたくない。そんな思いを抱えているアスリートがたくさんいます。
ただしそれは「吸水ショーツを使ってみたから、わかったこと」
少しずつでも広まればいいと思っています。
学校関係者、チーム関係者のまとめ買いも対応できます。お気軽にご連絡くださいませ。
メール info@plays.co.jp
お読みくださりありがとうございました。