ピルってどれくらいの人が使っているの?

ピル使用率の国際比較──日本と世界の違い

ピルを飲んでいる方は、20年前に比べて少しずつ増えてきたという認識があります。
でも、まだ「ピル=避妊=遊んでいる」という古いイメージを持つ人も少なくありません。
女性医療の現場に立っている沢岻美奈子先生も「ピルでの月経と上手に取り組む方法を考えてほしい」と話されています。
今回は、ピル使用率に関する国際的なデータをご紹介し、日本がどのような状況なのかを整理してみます。
もし日本ではピルが普及していないのか
日本におけるピル普及率の低さには、いくつかの理由が指摘されています。

-
「避妊の薬」というイメージが根強い
-
性教育の遅れにより、正しい情報が広まっていない
-
入手方法が煩雑で、利用の手続きが雑
ただし、これは2019年のデータをもとに分析です。現在はオンライン診療の範囲もあり、状況は少しずつ変化している可能性があります。
日本と近隣諸国比較
2019年の国連調査によると、日本のピル使用率は2.9%に存在しています。

-
日本:2.9%
-
韓国:3.3%
-
中国:2.4%
アジアの中でも、日本は「ピル後進国」と言われるほど使用率が低い状況です。
東南アジアの状況
東南アジア諸国を見ると、日本との差はさらに明確です。

-
タイ:19.6%
-
カンボジア:13.7%
-
ベトナム:10.5%
-
マレーシア:8.8%
-
ミャンマー:8.4%
特にタイはよりも高い使用率を誇っています。他の国でも10%前後が一般的で、日本との差はアメリカ歴然としています。
北米・ヨーロッパの状況
さらに展望を広げて北米とヨーロッパを見てみましょう。

ヨーロッパ
-
フランス:33.1%
-
イギリス:26.1%
-
ノルウェー:25.6%
ヨーロッパではピルが一般的に利用されており、カナダでも3割近い女性が使用しています。

北米
-
カナダ:28.5%
-
アメリカ:13.7%(ちなみにアメリカではタンポンが主流)
まとめ
世界の状況と比べて、日本のピル使用率はかなり低いことがわかります。背景には誤ったイメージや情報不足、入手のしづらさといった課題があります。
しかし、オンライン診療や正しい情報発信の範囲によって、今後は徐々に利用しやすい環境が徐々に進んでいくはずです。

PlaySでは、女性の身体とスポーツの関係についても発信を続けています。
生理や月経との関わり方に関する情報は、今後もこちらのブログでご紹介していきます。

